人生道中膝栗毛

料理を作るのが好きな主夫みたいな体育学部の大学生です。

帰る場所があるということ

もう柔道部をやめて2ヶ月近く経つ。

 

手首の怪我も柔道をやらないことで落ち着いてきて、

日常生活で苦しむことはほとんどなくなった。

 

塾の講師も楽しくかつ色々と経験しながらできていて、

悠々自適に過ごしている。

 

今考えると、辞めたことで見える世界や、

人間関係はあの頃よりもっと広くなった。

 

先に辞めた友達が言っていたことが今なら納得できる。

 

所詮は廓の中の鳥なのだ。

 

辞めたところで私の人生が終わるわけではない。

 

あくまで私の学生柔道が終わっただけ。

始まりがあれば終わりがある。

その終わりが人より早かっただけ。

 

私が辞めると決めた理由はそもそも怪我ではない。

関節リウマチだと分かる前から辞める気持ちは固まりつつあった。

実際ドクターストップが掛かってもサポートにまわることはできた。

 

しかし、辞める決断をした

 

なぜ辞めようと思ったのか。

 

私はこのことは彼女にしか話したことはなかった。

 

けれども、中学時代の柔道部のみんなは理解してくれていた。

 

故に年末年始の帰省の時、みんな私が辞めた理由を触れないでくれていた。

 

そのことを昨晩、彼女から聞いて、

目頭が熱くなった。良い同期を持ったなと。

 

今だから言える辞めた本当の理由。

 

それはこの環境が私には合わなかった。ただそれだけ。

 

この指導者についていきたいとも一切思えなかったし、

人間関係も私には合わなかった。

 

社会に出るための訓練。ここで諦めたら社会で生きていけないとも散々言われた。

 

私は一切そんなことに耳を貸さなかった。

そんな社会に私の時間を費やしたくない。

 

私はただただ純粋に柔道が好きだから。

人間関係や環境に悩みながら柔道はしたくなかった。

 

柔道を考えながらやりたいのにただ漠然と毎日稽古している。

それで力まかせでやって怪我しての繰り返し。

周りからは白い目。

 

こんな所で柔道やりたくない。

そう思ったのだった。

 

私自身、柔道ができる環境をということでこの大学を選んだだけに、

柔道部を辞めるというのは苦渋の決断であった。

 

もし良い所だったら辞めないし、全力でサポートにまわる。

けれども、私はこのチームではやろうとは思わなかったから去った。

ただそれだけのこと。

 

今更、柔道部の悪口も指導者の悪口も言うつもりはさらさらない。

ただ1つ言えるのは、国立大だから大丈夫だとは思わないことがいい。

 

辞めた私を受け入れてくれる、中学の柔道部の同期。

 

心の拠り所としてこうやって帰る場所があるのは良いものだと思った。

 

ではでは。